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223 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2010/11/20(土) 00 52 03 ID xjumSfLTO [1/5] 京介「お前いつもそのヘアピンしてるよな。ファッションの事はよくわからんがデザインも古いな。」 京介「でも、お前が大切に使ってる事もわかるな。年期入ってるはずなのに綺麗なままだ。」 桐乃「………………てないの?」 京介「ん?何か言ったか?」 桐乃「こ・これはね、あたしの初恋の人に貰ったの」 京介「そ・そうだったのか。そいつの事まだ好きなのか?」 桐乃「わからない。そいつったら凄い鈍感でまるでエロゲーの主人公みたいなの!」 京介「でもお前ならちゃんと伝えればいけるだろ。」 桐乃「それは絶対にしない。絶対にそいつから告らせる。」 京介「そうかいそうかい。ま、夏の一件もあるし応援はせんが、いい奴である事を祈るよ。」 京介「大丈夫。お前なら絶対に出来るよ」 桐乃「…………とに………んで………感……よ……」 -------------
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ヘアピンカーブ(和製英語) ヘアピンコーナーとも。前後にある程度長いストレート(未作成)がある、かなり小さいRで180°(未作成)ターンするU字型カーブ(未作成)のこと。単純に180°(未作成)カーブのことでも使われることが多い。 髪留めのヘアピン(hairpin)の様な形をしているためにこう呼ばれるが、和製英語である。 鈴鹿サーキット(未作成)にあるこれが呼び名の発端であり、最も有名なものである。高速コーナーからフルブレーキング(未作成)して低速ターン、再加速という激しい操作を伴うため、1つの大きな見所になっている。 略語 「ヘアピン(未作成)」 同義語 「ヘアピンコーナー」 関連語 「カーブ(未作成)」「コーナー(未作成)」「サーキット(未作成)」「峠(未作成)」 2007年05月31日
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ほうせきのへあぴん 入手法/作り方 トマト、わける、GREAT 作成アイテム 上トレイ 下トレイ 方法 時間 SUCCESS FAIL GREAT 猶予 上トレイ 下トレイ 作り方 時間 SUCCESS 腐ったFAIL GREAT 腐り復活 上トレイ 下トレイ 方法 時間 SUCCESS FAIL GREAT 猶予 腐った上トレイ - 作り方 時間 SUCCESS × GREAT 名前 コメント
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夏休みのある部活でのこと。 「唯ってよくそのヘアピンしているよな」 いつものティータイムに、りっちゃんがふとそんなことを言った。 「りっちゃんだって、いつもカチューシャしているじゃん」 「私には山よりたか~くて海よりふか~い訳があるのです!」 ふん! とりっちゃんは胸を張って高らかに言った。 「私にだってあるもん!」 「本当か~?」 「本当だもん」 りっちゃんがあやしいなぁと私を見てきた。 「それ、どんな話か聞きたいな」 ムギちゃんがキラキラと目を光らせて私に詰め寄ってきた。 「私も聞きたい! 澪も聞きたいだろ?」 「ま、まぁ……」 「……あんまりおもしろい話じゃないよ?」 そう言った瞬間、りっちゃんが期待の目で見つめてきた。 「大丈夫! どうぞ!」 「それじゃあ……」 それは、私がまだ小さかった頃。 うちの隣に中野さんって人が住んでいたんだ。 その家には1人娘で8歳年上の梓ちゃんって女の子がいたんだ。 家も近いし、梓ちゃんもいい人ですぐ仲良くなったんだ。 いつだったかネコ耳をつけた姿がとってもかわいかったから、私はあずにゃんってあだ名をつけていたんだ。 本当に小さいときから仲が良くて、幼馴染みたいな感じだった。 憂と家によくおじゃまして、一緒に遊んだりしたりしてたんだ。 小学校にあがってからもずっと一緒で、宿題を教えてもらったしもしたな。 けど、小学校4年生の夏休み前ぐらいからあずにゃんと会う機会がめっきり減ったんだ。 いつものように宿題を教えてもらおうと思ったんだけど、お母さんにだめって止められていた。 梓ちゃんは大学に行くための勉強をしているから邪魔しちゃだめだって……。 私は大学に行くために勉強をいっぱいしなくちゃいけないのかわからなかったんだ。 あずにゃんに会いたくて仕方がなかった。 仕方がないから学校から帰ってくる時間を見計らって、あずにゃんに会ったりもしたな。 受験勉強で忙しいのに、あずにゃんはそのまま家に上げてくれて私の相手をしてくれたんだ。 部屋の中の机にはノートや参考書が散らかっていてすっごく勉強しているんだなってわかったんだ。 その後にお母さんに怒られたけどね。 その日から私はあずにゃんの家に遊びに行くことをやめたんだ。 邪魔しちゃいけないって何となくわかったから。 ちゃんと応援してあげようって思ったんだ。 そして、年が明けて1月の中旬ぐらいになった頃だった。 ある日、私はあずにゃんが朝早くに家を出るのを見たんだ。 学校に行く時間とは違うはずなのに、不思議に思って見ていたんだ。 とっても顔が強張っていて、声をかけられなかった。 それから朝早くに出て行って、顔も合わせられない日々が続いたんだ。 今思えば、あれは全部受験をしに行っていたんだよね。 私はあずにゃんに会えることもできなくなって、少し寂しい思いをすることになったんだ。 しばらく経って、お父さんとお母さんががあずにゃんの話をしていたのを聞いたんだ。 「お隣の梓ちゃん、N女子大学に合格したそうよ」 「おぉ、それはすごいな!」 「ねぇねぇ、あずにゃんがどうしたの?」 私がお母さんに聞くと、にっこりを笑って言ったんだ。 「梓ちゃんはね、難しいテストをして大学に合格したんだよ」 「へぇ~」 その時、私は純粋にあずにゃんがすごいとしか思っていなかった。 家で見たノートや参考書の山を思い出して、あずにゃんのがんばりが実ったんだと素直に喜んだ。 数日後、やっとあずにゃんの家に行くことにOKがでて私は真っ先にお祝いの言葉をかけに行ったんだ。 「あずにゃん、大学に合格したんだって? おめでとう!」 「ありがとう。誰から聞いたの?」 「お母さん。あずにゃんのお母さんから聞いたんだって」 「そっか……」 私は自分のことのように嬉しくて仕方が無かったのに、あずにゃんはそうでもなかった。 その時、あずにゃんの声が急に暗くなって頭を撫で始めたんだ。 「私ね、この春から大学に行くんだ」 「うん」 「でね、大学が遠いから独りで暮らすことになったの」 あずにゃんは私が言葉の意味をくみ取れるようにゆっくりと言ってくれたんだけど、それがとても悲しく聞こえたんだ。 「だから、唯ちゃんとはしばらくお別れ」 「そ、それって遠いの?」 「ちょっと……、ね?」 ちらっとあずにゃんの顔を見たら、悲しそうに笑っていた。 その時、私はあずにゃんの言葉からもう会えないのかもしれないと思ったんだ。 そう思ったらとっても悲しくなって、泣いちゃったんだよね。 「唯ちゃん、泣かないで……?」 「泣いてなん、か……、ないよ……」 私は何とか我慢していたんだけど、どうにも涙が止まらなかったんだ。 「……ごめんね」 それに見かねたあずにゃんが私のことを抱きしめてくれたんだ。 「ぐすっ……! うっ……! あず、にゃん……!」 「よしよし……」 私は優しく抱きしめてくれたあずにゃんの胸の中で、しばらく泣いていた。 私はまた会えるってわかっていたんだけど、どうしても堪えられなかった。 だから、いっぱい会う約束をしたんだ。 「手紙も、メールも、電話もいっぱいするもん!」 「うん……! うん……!」 「お休みの日には、頑張って会いに行くもん……!」 「いいよ……! いつでもおいで……?」 「あずにゃん、だいすき……!」 「……うん。私も、唯ちゃんのこと大好きだよ」 それから私のことを優しく抱いてくれて、ずっと頭を撫でてくれたのを覚えてる。 「唯ちゃん」 「何……、あっ……!」 それと……。 「それと……、何?」 「い、いや……」 そこまで言いかけて、私はじんわりとほっぺが熱くなるのを感じた。 「おでこ押さえて、頭痛いのか?」 心配そうに澪ちゃんが覗きこんでくるものだから、余計にほっぺが熱くなった。 「何でもない! 何でもないよ! さ、続き話すよ!」 「?」 不思議に思っているみんなを尻目に、私は続きを話し始めた。 春休みに入る頃になると、あずにゃんの家はちょっと騒がしくなっていた。 あずにゃんが独り立ちする準備をしていたんだ。 私は悲しくなるのが嫌で、なるべくあずにゃんに会わない様にしていたんだ。 でも、日が経つにつれてあずにゃんは遠くに行くんだって考えちゃって、悲しくなって……。 あっという間にあずにゃんの旅立つ日が来たんだ。 朝に車で行っちゃうのを、家族全員で見送りしたんだ。 「梓ちゃん、いってらっしゃい」 「がんばりなよ?」 「……ありがとうございます」 少し大人になったあずにゃんとは違って、憂と私は泣かない様に我慢するので必死だった。 そんな私たちに、あずにゃんは歩み寄ってきて頭を撫でてくれた。 「唯ちゃん、憂ちゃん、これあげるね」 そう言うと、あずにゃんがバッグからふたつの紙の袋を取り出して私たちに渡してくれた。 「……開けていい?」 「いいよ」 この時貰ったのが、憂は黄色いリボン、私は黄色いヘアピンだったんだ。 「こっちにおいで。つけてあげる」 泣きじゃくる私たちをあやしながら、あずにゃんは髪をとめてくれた。 「ほら、こんなにかわいいのがついているのに泣いちゃだめだよ」 「う、うん……!」 「えぐっ……! うぅ……!」 憂はやっぱり泣くことを我慢できなくて、ずっと自分のつま先を見つめていた。 だから私は、精一杯の笑顔をつくってあずにゃんに笑いかけてあげたんだ。 「ありがとう……!」 その時、私は初めてあずにゃんが泣いているのを見たんだ……。 「……いってくるね」 「……いってらっしゃい」 ───そして、あずにゃんは車に乗って行ってしまった。 「そっか……。そんなことがあったんだなぁ」 しみじみとりっちゃんがお茶をすすりながら呟いた。 「……うん」 「連絡はまだとっているのか?」 澪ちゃんがクッキーをかじりながら聞いた。 「もう年賀状ぐらいしか出してないよ」 「すっごくいい話だったわ……」 ムギちゃんがうっとりと言ってくれた。 「それで、りっちゃんのカチューシャの話は?」 「へっ? あ、いやー、その……。ま、また今度な!」 「えぇ~? ずるいよぉ! 私は話したのに!」 「こ、今度って言ったら今度!」 昔のように強いつながりがあるわけじゃないけど、全然寂しくない。 今はみんなもいるし、私も少し大人になったから。 それに、このヘアピンがずっとあずにゃんと繋げていてくれる気がするから。 ずっとそばにいてくれる気がするから……。 「よろしくお願いします!」 「緊張していると思いますが、無理に張り切らない様にしてください」 「は、はい!」 校長先生が気さくに笑ってくれて、私は少し落ち着くことができた。 2学期が始まるのと共に、私も教壇に立つのだ。 それに少し興奮しつつ、私は校舎を見まわした。 この校舎に戻ってくるのも6年振りだろうか。この雰囲気は全く変わっていない。 変わったところと言えば私が大人になったことぐらいだろうか。 軽く深呼吸をして、窓の外の運動部の練習を見つめた。 部活動が盛んなところもまるで変わっていない。 私は昔のことに思いを馳せた。 「唯ちゃん……、元気にしているかな」 ───唯と梓が再び出会うまで、あともうちょっと。 続編『わたしとあずにゃんとはじめてと【R18】』 続きがみたい -- (名無しさん) 2012-01-10 04 58 11 R18だけど続編があるよ! -- (名無しさん) 2012-01-10 21 30 49 名前 感想/コメント: すべてのコメントを見る
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前ページ次ページデュッデュワ~ピンク髪 私はルイズ・フランソワーズ・ル・ブランド・ラ・ヴァリエール。こう見えてもガリ勉だ。ピンク髪ナメんな。 さて、使い魔の「ぶた」の能力でギーシュとの決闘で勝ったはいいが、色々と根深い問題を孕んでいた。 まず、私が四大魔法を使ったという事実は皆から綺麗に無視された。いや、ぶたの能力で起きた物だし普段はちーとも 使えもこねくりもしないが、そんなに私が魔法使えるのが嫌か、嫌なのかこの野郎ども。 ただ「ゼロ」の二つ名では呼ばれなくなった。替わりに付いた二つ名は「悪魔」「男の敵」「男殺し」。ふざけんなぁ。 私がそこら辺を歩く度に男たちが怯えて波のようにマジ引いてるんですけど。 だが気になるのはそこじゃない。いやすみません気になります。切実に。先行っていいですか? 問題の2つ目は、あの決闘で「ぶた」が怪しさ大爆発の能力を起こした事を、私以外の誰もが全くちっとも認識していないという事だ。 これについてはもう一つ掘り起こすべき事象がある。実は周囲の風景が少しずつ変わって来ているのだ。が、それに誰も気が付いていない。 判りやすいところで言えば、食堂に飾ってあるアルヴィーだろう。これは早い話が夜踊る魔法の人形だ。これは私の知る限り妖精を模っていた筈である。 間違ってもパンツ一丁のアフロ野郎である筈はない。あれが夜に大挙して踊るんですぜ?こんなキモい変化にすら皆気付かないのだ。 つまり、あの「ぶた」は洗脳も出来るかもしれないという推測が立ってしまう。おっとろしい話だ。たぶん世界を変えられる。というか征服出来る。超ズルに。 だが自分は何故か平気だ。ご主人様だから?いやもしかして自分でも自覚がないところがあるのか? こんな危ない能力を持つ存在は果たしてこいつだけなのか?もしかして昔誰かが同じ能力を使っていたのだろうか?例えば始祖ブリミル…。 いやいや、危うく異端くさい発想に行き着くところだった。冷や汗が滝のようだ。 ま、うちの使い魔は可愛いからいいか。 そういやアフロといえば、決闘で黒焦げのアフロになったギーシュは、そのままアフロのままでいた。そんなに気に入ったかアフロ。 何故かネクタイまで着けるようになった。成人したら赤いジャケットを着るつもりだという。何の影響だ。 しかも信じられない事に、そのアレなスタイルでモンモランシーとよりを戻してマジな仲になったらしい。 モンモランシーといえば髪型が縦ロールという無茶な人だ。というかドリル。 アフロとドリル。アフロとドリル。…何か思い起こしそうで喉まで出掛かってるだのが、なかなか出てこない。二人の子供がアフロで牛の角のマッチョな…。 それはそうとある時、モンモランシーがギーシュにこう囁いたのを聞いた。 「今夜、私の部屋で」 そしてギーシュは男になった。 いや「そしてギーシュは男になった。」の前の描写を埋めようと努力はしたのだよ。具体的には覗きという濡れ衣の観察を。 しかし我がライバル、キュルケ・ミドルネーム呼んでやるかめんどくせぇ・ツェルプストーにイイ笑顔で止められたのだ。曰く、 「よしなさいヴァリエール。昔から言うでしょ。人の恋路を邪魔する奴は、馬に掘られて死んじまえって」 「意味はさっぱりきっぱり判らないけど、最低限これだけは言えるわ。あんたが言うな」 家系はヴァリエール家の人間を寝取りまくり、本人は学院で男漁りまくりの奴が言うか。心の棚は双月まで積み重なってるのか? そういやギーシュには手を出していないんだね。彼はイイ男の基準に達していないのか。 ともかく、先の格言が意味が判らないなりに何か猟奇的くさいので、一応諦める事にした。ところで掘るって何をどこに? そのツェルプストーは最近、杖の先にぶたの頭の人形をくっつけていた。ぶたが気に入っているらしい。だが杖の仕込みは私が先にやっているのだ。 真似をするな。うちの使い魔を横取りする気とはふてぇ奴だ。 そしてうちのラブリィな使い魔の「ぶた」はどうしているか? 毎日、食って踊って抱き枕になっての毎日だ。この前見た時には他の使い魔達も一緒に踊っていた。 巨大な風竜すらきゅいきゅい言いながら踊る様は壮観の一言に尽きる。 あと抱き枕と言いますか、これはもう、ちい姉さまに匹敵する柔らかさ暖かさですよ。貴様にはやらんぞツェルプストー。お前は自分とこのサラマンダー抱いて 物理的に燃えてろ。 ただ問題が一つあった。使い魔は普通心とか声とか目とか色々通じ合っちゃったりするものだが、何故か通じない。これは困る。 という訳で、何か通訳出来そうなアイテムをという事で、虚無の蚤の市で安く売られてきたインテリジェンスソードを買い与えてみた。早い話喋る剣だ。 自称「デルフリンガー」だそうな。色々判ると売り込んでるから動物の通訳くらい出来るだろう。出来ないならコルベール先生に売るよ? しかしてあっさり通じた。そしてぶたは自分の名前が「はれぶた」だと名乗った。ただ通じたといっても、予想も付かない方法だった。 刀身に文字が浮かんできたのだ。ハルケギニア語で。便利だ。 「俺っちにそんな機能はねぇえええ!それに俺はプラカードじゃねぇえええええ!!」 プラカードが喋るな。 そんなはれぶたがプラカード、もといデルフリンガーで普段何をしているかというと、乗り物にしていた。 自分の何倍もある剣を当たり前のように軽々と持ち上げる時点で妙におかしい話だったのだが、そんな事もどうでもよくなる扱い方だった。 かいつまんで言うと、柄頭を前にして刃を地面に着けたデルやんに乗って馬の如く紐で支えて突き進んでいるのだ。地面斬りながら。 「い~やーやーめーて~!と~めーて~!俺のナニが削れちゃうぅん!」 あー聞こえません聞こえません。 だがある日、そのデルやんに乗ったはれぶたが一人のメイドの前で気取っていた。メイドは黒髪ボブカッターのシエスタだった。確か仕事熱心でええ娘だ。 で、はれぶたはナニをしているかといえば、片手というか片前足でこう、くぃっと。要するにナンパだ。 おいはれぶたさんや。何でメイドですか。ご主人差し置いてメイドか。あれか、シエスタのデカ胸ですかそうなんですか。何かシエスタもまんざらでもないし。 そりゃ私は貧乳だ。貧乳よりデカ胸なのか。胸が全てか。これはもう胸がでかくなる伝説のチチカカ湖か。チチカカ湖で泳ぐしかないのか。そんな湖ないけど。 どうしても思考が胸から離れなくなってしまった私は止められない。いやいやいや、ここはご主人らしく優しく諭しに行こう。具体的には私を誘いなさいと。 「エア・ハンマー」 はれぶたが弾き飛ばされた。壁に激突して大回転している。風の魔法だ。何しやがりますかー!? 下手人はタバサだった。学院の貧乳ランキング堂々第1位(グラモン家調査)のガリアっ娘だ。まさかあんたもシエスタの胸に嫉妬か。 チチカカ湖か。チチカカ湖行きか。 いやここは悲しい貧乳同士、一緒に手を組もう。そしてチチカカ湖に行こう。私の脳内ではタバサと貧乳同盟を立ち上げていた。 「そろそろ食べさせて欲しい。殺さないから、せめてバラ肉だけでも」 同盟解消。というか死ぬ死ぬ絶対死ぬ。マジやめて。私は必死でタバサを羽交い絞めにした。彼女、目が光ってて口からヨダレ垂らしてます。 肝心のはれぶたはめり込んだ壁から抜け出して、鼻をぎりぎり回していた。壁にはぶた鼻の跡がくっきりと。 つまり鼻が壁にくっついて鼻がぎりぎり回転してたのね。そして逆回転して戻している。もうどんな物理現象が起きても驚かないぞ。 そんな謎にまみれておちゃらけてちょっと命の危険がありながら日常は過ぎていく。しかしろくでもないイベントは起きる時には起きる。具体的には盗賊とか。 えぇそりゃビックリですよ。夜中にでけぇゴーレムが宝物庫のある外壁を猛烈な速さで殴ってるんですから。「おたたたたたたたたた!」と。 やかましいわ!と突っ込もうと思ったら、先にツェルプストーに突っ込まれた。ただし私に向けて。 「あなたが毎晩やってる自主トレだって爆音まみれで充分うるさいのよ。そしてあのゴーレムが狙ってるあの辺はあなたが爆発で削り取ったところよ」 ごめん。実はあの辺モロに爆発魔法8連撃多重クリティカルクラッシュが掛かってクレーターが出来ていました。 固定化という、物を頑丈にするプロセスが建材に掛かっていたのだ。しかし豪快に壊してしまっていた。私の失敗魔法って凄いんだろうけど、これはない。 しかもここの先生たちは怠け者揃いだから放置されてきたのよね。 そういう事で一応罪悪感があるので、私は盗賊を捕らえる事にした。はれぶたとツェルプストーとタバサが手伝ってくれる。在り難い事です。 恐らくこいつは、最近話題の「土くれのフーケ」だろう。貴族しか狙わないという、平民に妙に人気の盗賊だ。義賊とも言う。 …あたしら貴族やん。ガチターゲットですやん。 ゴーレムがこっち見た。ついでに肩の上にいる人物もこっち見た。フーケだね。あれ殺る気だね。きっと殺る気だよきっと。ゴーレムでぷちっと。 だが私は恐れない。私には怒涛の妄想力と妄想を実現する超ズルパゥワーがあるのだ。 「カッモヲォン!はっれぶた~!」 「ぶいゆ~!」 はれぶたが私の頭を吸った。 ぶー! はれぶたが大回転!(光量50%オフ) ついでに胸でルーンも光ってやがります。 ぶたモグラだ!土といえばモグラでしょう。そのぶたモグラの大群が地面から飛び出して群れまくって蛇のようになってます。無限に飛び出してくるぞ。 私はその蛇の頭に仁王立ちして、腕を組んでフーケを睨んでいた。隣には肉体労働担当としてぶた騎士を侍らせてみました。 ぶたモグラの蛇であっという間にゴーレムより高いポジションを取って周囲を廻った。 ツェルプストーとタバサもそれぞれぶたモグラの群れに乗って周回している。 さてどうやってぶっ倒してあげよう。とあれこれ考えている間に、ツェルプストーはゴーレムの足元をち~まち~ま火球で削っていた。現実主義者め。 しかし敵もさる者、ゴーレムは削られた端から再生していく。土ですもんね。タバサが上空から氷の矢を放っても同じ事だった。 つまり再生させる隙を与えないほど一発で吹っ飛ばしてかつ術者も吹っ飛ばしてしまえってこった。 上空に待機しつつ、ぶた騎士に剣を取らせる。得物は皆様のアイドル、デルやんだ。 「やっと俺っち本来の活躍だぜ!」 全長222メイルになってるけどね!語呂合わせでぶーぶーぶー。それは剣と呼ぶにはあまりにもデカ過ぎた。デルやん満足してるからいいや。 後ろに構えた時点で、切っ先が男子寮、具体的にはマリコルヌの部屋辺りを削っちゃってる気がするが、それくらい大したこたない。 その巨体にも拘らず、軽々と構えて一気に振り下ろした。すごくあっさりさくっとな。 ゴーレムは跡形もなく粉々に散った。が、勢いは止まらない。強烈な衝撃が地面を削り飛ばしながら一直線に飛んでいく。遂に城壁まで吹っ飛ばしてしまった。 同時にフーケが物凄い勢いで回転しながらズタボロになって巻き込まれていく。わーい人が生ゴミのようだ。死なない法則発動中でよかったね。 アイムウィン!ざまみろこの犯罪者! さてボロ雑巾、もとい土くれのフーケの素顔を拝むとしよう。 女性でした。うつぶせに倒れて尻を上げてます。もうどうにでもしてポーズで気絶していた。 「黒」 フーケの背後に廻ったタバサが言いたいことは判らんでもないが、色々とよしなさい。 フーケをひっくり返してみたらあらビックリ、オスマン院長の秘書やってるミス・ロングヒルじゃないですか。おいおい身内の犯行かよ! 「何か色々訳ありのようね」 とはツェルプストーの弁。訳なしの泥棒なんているのかって気がしないでもないが、ともかく何でミス・ロングビルなのか知りたい。野次馬根性さ。 ここでもう一度はれぶたに活躍して頂こう。私が今抱き抱えている。貴様にこの抱き心地は勿体無いぞツェルプストー。 「はいかっちん」 ミス・ロングヒルの頭にはれぶたの鼻を押し当てて、吸ってもらった。 ミス・ロングヒルの心の中が映された。はれぶたにはこんな事も出来るんだぁ。 本名はマチルダ・オブ・サウスゴータで、アルビオンのモード大公に仕える貴族の娘。大公の嫁はんがエルフで娘がハーフエルフの巨乳。マチルダと仲良し。 しかしエルフ絡みでジェームズ一世大激怒、そして大虐殺の超大失態、かくしてマチルダさんは没落、巨乳を匿って養うために盗賊家業へ。 そして学院の宝物庫を狙って秘書に成りすましてレッツ潜入。 と、ロングヒル、いやミス・マチルダさんの聞くも涙語るも涙の波乱万丈の半生をダイジェストでお送りしました。プライバシーもへったくれもない。 マチルダさんが気が付いた。状況を見て観念している様子だが、こっちを睨んでいる。でも私らは今どうこうしようって気はない。 ツェルプストーが代表して尋ねてくれる。そういやうちらの面子じゃ彼女が年長者だ。 「お目覚めのようね、マチルダ・オブ・サウスゴータ」 「…何故その名を!?」 「今はいいじゃない」 「良くないわよ!」 これじゃ私らがまるで悪役だ。色々すっとぼけるしかないか。 「前置きは置きましょう。盗賊やめない?」 「置き過ぎよ!ていうか私ぁこれで食ってんだよ。心優しい貴族様に掛けてもらう情けなんて欲しかないさ」 何とあのおしとやか~なロングビルさんがべらんめぇに。今カックイイと思っちゃった。 「まぁまぁ、とにかく私たちはあなたを王宮に突き出す気はないから。今までどおりミス・ロングビルでいて欲しいのよ」 「…ナニが目的?」 「今あなたに去られたら、学院から貴重な20代女性が激減してしまうのよ~」 「はぁ!?」 ここは貴族・平民合わせても、何でかってくらい異様に20代の女性が少ない。というか下手するとロングビルさん以外いたっけ?状態だ。 「バランスの問題なのよ~」 ロングビルさんにとって全然説得力がない上に完全にこっち側の都合では無理があるか。 無理でも今度は私の都合で個人的な核心を突く事にする。 「えーとロングビルさん、お願いがあります」 タバサも並んでロングビルさんを見据える。どうやら私と心が一つのようだ。 「あなたの妹分にティファニアさんっていますよね?」 「そこまで知ってんのかい…」 「「乳の秘密を教えて!」」 私とタバサはハモった。かなり真剣に。貧乳同盟ここにあり。 だってあのハーフエルフは巨乳ですよ寧ろ爆乳。うまやらしーやん! 「あぁ!?あんたらマジで何言ってんだ」 「えぇ、マジで真剣です切実な問題です。ナニ食ったらあそこまで行けるんですか」 これで駄目ならチチカカ湖行きだ。だからないんですけどねそんな地名。 その後ロングビルさんはオールオッケー大笑い。呆れたとも言う。 結局、ここまでコケて正体まで知られた以上、もう危険で不安定な盗賊稼業を続けられないとの事で、当面は秘書でいてくれる事になった。 さりとて秘書の収入だけでは妹分への仕送りは目減りする。それは困った。私達が恩を売って色々聞き出すためにも。 という事でオールド・オスマンに掛け合って給料3倍増しにしてもらうよう私ら3人は怒鳴り込んで、いやいや交渉しに行った。 しかし施設を破壊しまくった件でしこたま叱られた。そう簡単に大人にゃ勝てません。現実は非情だ。 次回 寝不足アンリエッタがアンアンアン 寝不足アンリエッタがアンアンアン 前ページ次ページデュッデュワ~ピンク髪
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前ページ次ページデュッデュワ~ピンク髪 私、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブランド・ラ・ヴァリエール。桃髪の淑女だ。ほんとだよ。体型については聞くな。 今の私は幸せだ。 先ほどシュヴルーズ先生の授業中に連金の魔法が失敗して爆発した事はいい。 別にちょっと椅子と窓ガラスと先生とマリコルヌが吹っ飛んだだけだ。 で、教室の片づけを命ぜられたのもまだいい。結局私は魔法の出来ない「ゼロ」だと噛みしめるのが不幸だ。 しかし一匹の「ぶた」が踊って慰めてくれたのだ。私も一緒に踊る。だから幸せだ。 このぶたは昨日私が召還した使い魔なのだ。成功するまでに何度も何度も召還の魔法に失敗して爆発した事はいい。 別にちょっと雑草とブラウスとマリコルヌが吹っ飛んだだけだ。愛くるしいのが呼ばれたからいいじゃない。 楽しく踊れば、嫌な事も忘れる。また頑張ろうって気になれる。私の心は明るくなってきた。周囲も明るく見えちゃう。あら周囲も明るい…? 答えは一つ。人間太陽、もといコルベール先生もいつの間にか一緒に踊っていた。なんて爽やかな笑顔なのでしょう。 「楽しかったですよミス・ヴァリエール。でも教室はちゃんと片付けてくださいね」 世の中甘くはなかったようだ。 爽やかな肉体労働を終えたら、まさに今は昼食の時間だ。食堂で昼食をもりもり食う。あぁ飯が美味い。 当然ぶたも隣の椅子に座らせて同じメニューを与えている。無碍にはしません。 しかしよく見ると普通にナイフとフォーク使ってます。もしかしたら亜人かもしれない。 ハァイ、ヴァリエール、と声を掛けてきたのは、私のライバルというか目の上のタンコブというかそのでかいダブルコブゥが私に深遠の何かを見せてくれそうな女、キュルケ・以下略・ツェルプストーだ。彼女も踊る人だ。主に腰周りが。 その隣の、同士という言葉が喉まで出掛かってしまう体型で青髪の子はタバサだったか。二人で凸と凹だ。主に胸周りが。 そのタバサはこっちをじっと見ている。ガン見って奴ですか。 「…じゅるり」 あれですかそのヨダレは私とぶたの目の前に並んだ料理の事ですよね。間違っても私のぶたとかそんなオチはやめてお願い。 「食材・・・」聞こえません。 「あ…」 「えーといや何?食材の提供ならお断りよNOと言える貴族よ」 「そのスープ、豚の骨でダシを取った奴」 「ぶふ-----!」 ぶたは盛大に噴出してしまった。そりゃ共食いはヤですね。これが私でもヤです。 その結果どうなったか、かいつまんで語ってみよう。トンコツ入りのゲ…液体は近くをねり歩いていたギーシュの顔面に直撃し、ポッケから香水の瓶が転げ落ち、 それがモンモランシーからのプレゼントとバレて、下級生のケ何とかさんがギーシュの後頭部に靴跡をくれてやり、モンモランシーは顔面に靴跡をくれてやり、 ふらついたギーシュはマリコルヌの皿の上に突っ伏した。 で、まぁ当然の事ながら、ギーシュの怒りの矛先は元凶に向かう。具体的には液体をぶちまけたうちのぶた。 落とし前をつけるため、ギーシュは物凄い形相でぶたに決闘を申し込む。 そして私が、非力な愛くるをしいうちのぶたに何吹っ掛けるのよ、その決闘、私が受けるわ!…といったところだ。 要するに私とギーシュが決闘するのだ。ツェルプストーからの目が冷たいです。 で、屋外のヴェストリ広場でございます。食堂ではやれません。食堂が血で汚れるのは不本意なので。主にモンモランシーによりギーシュの血がって方面で。 既に周囲はギャラリーまみれだ。多分誰も私が勝てると思っていないんだろうなぁ畜生。 「なぁゼロのルイズ、ここまで来て何だが、僕が相手をしたいのはそこの使い魔だ。ここは身を引いてそこのぶたと替わってくれないかな。というかゼロの君では僕に勝てないよね」 何時の間にか顔面に付いた靴跡が増えているギーシュが説得にかかってくる。ちょっというか全面的に私のぶたが元凶だし、貴族同士の決闘は禁じられているし、 多分この流れが彼にとって不本意くさい発言だ。しかしだからといって引けない。特に最後の言葉が余計だからって理由で。 だから答えは、 「ノーサンキューよ!このチェリー野郎!」 小さい男、というつもりで言ったのだが、何故かギーシュはやけに顔を真っ赤にしてうろたえていた。 図星でしたと周囲に宣伝しているようなものだが、そんなに慌てる事なのか?周囲も囃し立てるし。 「チェチェチェチェリーじゃないぞ僕はチェリーじゃない!」 背後からツェルプストーが私の肩を叩く。そして私の疑問を溜息混じりに解消してくれた。 「あのねヴァリエール。チェリーって童貞って意味よ」 わー…ごめん。学院一のナンパ師ギーシュから思いもよらず皮丸剥がしにしてしまった。 さすがにギーシュも諦めた。恥掻いてまで説得しませんねそりゃ。というよりここまでやられる筋合いもなかろう。メチャクチャ怒ってるよ。 「では、僕は速攻でこの決闘にケリを付けさせてもらうよ」 目が三角です。マジです。 ギーシュは土のメイジだ。だからゴーレムを生み出せる。製作者の趣味を反映しているので女性型だ。確かワルキューレと名付けていたっけ。それが7体もいる。 実際のところ、ギーシュの実力がどうであろうと、私では話にもならない。魔法使えないんですもの。爆発しかしないからね。だから私の二つ名は「ゼロ」なのだ。 勝算なんてゼロだ。 それでもぶたは差し出せない。この子はこんなアレな私が魔法に成功した唯一の証明なのだ。そして私を慰めてくれた大切な使い魔だ。 「僕のワルキューレ達、一斉に…」 「ぶいゆ~!」 ぶただ。ぶたがギーシュの前に猛然と立ちはだかった。今更指摘するのも何だけど二本足でどっかりしっかりと。 「駄目よぶたちゃん!」私は更にぶたの前に出る。 「ぶい!」ぶたも更に私の前に出る。 「駄目!」 「ぶい!」 「駄目!」 「ぶい!」 「駄目駄目!」 「ぶいぶい!」 「駄目駄目駄目!」 「ぶいぶいぶい!」 「駄目駄目駄目駄目!」 「ぶいぶいぶいぶい!」 「あ」 気が付けばギーシュは私の目と鼻の先にいた。ついケリを入れる。 「(以下自粛)~!!」 あろう事か私のキックはギーシュの股間にモロ・ヒット。爪先が結構埋まった気がしたが見なかった事にしよう。 そしてギーシュは、敢えて記すのは憚っておきたい表情とポーズを取っていた。 よく見るとギャラリーの男性陣が揃って真っ青な顔で股間を抑えている。何故!? しかもぶたまで真っ青になって股間を抑えている。あぁ、この子オスだったんだ。 「あー、その、ごめん」 ツェルプストーの目線が氷点下行ってる気がする。 そりゃもう怒るよね、怒りますよねギーシュさん。ワルキューレ×7が猛然と斬りにかかりやがります。やる気よね、殺る気ですよねギーシュさん。 「ミス・ヴァリウエール!君は男性の敵だ!」 しかして私はぶたを抱えて逃げるので精一杯だ。槍と矢と剣と拳が飛び交いまくる。呪文を唱える暇もない。心の中でごめんを連発する余裕はあるけども。 あぁ、もう駄目なのか。無駄におちゃらけた文体と話で進行してた筈なのに、何でここまでシリアスに死ぬ予感にまみれるのだ。どういう事だ。 こんな時、ピンチになったら魔法に目覚めて華麗に敵を倒す、そんな上手い話ある訳ない。現実は非情だ。 だがここで、ぶたが私に向かって飛び込んで来た。そして私の頭を「吸った」。 ぶ~! ぶたが回転し「何か」が発動する(光量50%OFF)。ぶたの胸でルーンが光った。 周囲の風景が一気に変わった。変わったとかそんな次元じゃない。だってここは円形のコロシアムですもの。魔法学園にそんな施設はない。 ギャラリーは観客席で歓声を上げていた。どう見ても元の何百か千倍もの頭数で埋まっている。 これは何!?…という疑問は浮かんで来なかった。今いるこの状況が「当たり前」のように認識しているのだ。恐らく周囲の全員がそうなのだろう。 世界が変わったからといってギーシュが攻撃の手を緩める事はなかった。多分彼も皆と同じように「当たり前」のように認識しているのだろう。 唐突に私は理解した。ここは私が今しがた望んだ世界だ。決闘という状況から浮かんだイメージだ。そして今の私には魔法が使える。そうナチュラルに受け入れていた。 「これが!私の魔法!土の魔法!」 呪文もへったくれもない。心に思った通り世界が動く。具体的にはゴーレムを生み出した。大体15554体くらい。 外見は私だ。しかし顔はみんなぶただ。ぶっちゃけ豚鼻付き。ぶたルイズなのだ。待て。 そいつらが腕を組んで同心円状に闘技場を埋め尽くしている。どうやらこの世界、ビジュアル的にぶた縛りであるらしい。 ギーシュは、ビビりまくっていた。彼が出せるのは7体。こちらはその2222倍だ。ぶーぶーぶーぶー。 「水の魔法ォ!」 「あぁ!?ワルキューレ!」 ぶたルイズがワルキューレに向けて、一斉に氷の槍を放ちまくる。こちらは15554体、そいつらがたった7体に向けて放ったらどうなるか?ワルキューレの末路はもはや粉っぽい何かです、ハイ。 「火の魔法ォゥ!」 「ア-----!」 最後に残ったギーシュに向けてファイヤーボールが放たれる。しつこいようだが15554体分だ。巨大な火の玉にギーシュが埋まった。火ダルマどころじゃない。 こんな暴力的な目に遭ってもギーシュは死なないし致命傷でもない。何せ私に都合のいい世界なのだ。死なないと決めたら死なない。慈悲深い私に感謝しなさい! 「そして!風の魔法ォオ!」 私はぶたルイズを両手で掴んだ。そのぶたルイズは全員がお互いを掴んだ、いわば巨大な鞭のような状態だ。鞭捌きは得意なんです。 大股で大回転させて、竜巻を起こす。ギーシュin火の玉を呑み込んだ。 炎の竜巻にまみれてギーシュは物凄い勢いで回りまくっている。悲鳴が近くなったり遠くなったり。もはや一方的なジェノサイドというものだ。死なないけど。 ギーシュは遙か上空に飛ばされ、轟音と共に地面に落下した。見事にクレーターが出来上がった。 底に転がっているギーシュは、服が焼け落ちてマッパ、髪はアフロと、誰が見ても勝負アリであった。 「勝者!ミス・ヴァリエール!」 何時の間にいたのか、コルベール先生が私の手を取って振り上げた。そういえば先生、決闘止めなかったね。実際は私が望んだからそうならなかったのだが。 歓声が上がった。 一気に世界が戻る。ギャラリーからの歓声は止まない。こいつらハイになりやがってます。一方、ギーシュはモンモランシーに介抱されている。あぁ、あの娘本気だったんだ。 ツェルプストーは自分の事のように喜んでいる。タバサは相変わらず。 「ゼーロ!ゼーロ!ゼーロ!ゼーロ!」 観客のコールはそれかい。まぁ不本意だけど二つ名ですから。それはともかく、 「勝ったー!勝ったよー!」 「ぶいー!ぶいー!」 私はぶたと手を取り合って踊った。それはもう笑顔で。 お腹が空くほど本気で笑っていたいね。 次回 タバサの袖は長かった タバサの袖は長かった 前ページ次ページデュッデュワ~ピンク髪
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唯「そうかなあ?」 梓「はい、なんか大人っぽくなるというか…」 律「まあ確かに片目ガ隠れてる唯は雰囲気違うな」 紬「可愛い系から急にクールな美人系に変わるというか」 澪「そうそう、ヘアピンしない唯も…か、かわいいな」 唯「そうなんだ、なんだか照れますなあ」 梓「ちょっとここで外してみてください」 唯「えっ…なんか改めて言われると恥ずかしいよ~」 律「じゃあ私もカチューシャ外すからさ!」 唯「なんですと!それならば私も外さざるを得ないようだね」 律「ほら」ファサ 唯「ほい」パチッ 澪「はう…」キュン 梓「はう…」キュン 紬「2人とも急に大人っぽくなるね」テカテカ 律「そう?そんなことないよ。おかしいでしょ?」 澪「お、おかしくない!」 律「どうしたの?澪、顔が赤いよ。熱でもあるのか?」 澪「(か、顔が近いよ…ドキドキしちゃうじゃないか!)」カァァ 律「はは、変な澪。」 澪「(なんでそんなにクールになってんだよお…照れるじゃないか~…)」 紬「澪ちゃんたら、もう骨抜きにされてるわね」 唯「ふふ、澪ちゃんうつむいちゃって、可愛いね」 梓「」 唯「…?どうしたの?あずにゃん」 梓「な、なんでもないです!」 唯「なんであずにゃんもうつむいてるの?」 梓「(言えない…唯先輩が色っぽくて直視できないなんて言えない…)」 唯「あずにゃん」クイッ 梓「!」ドキッ 梓「(顎から!?キスをするときみたいに…!)」 唯「どうしたの?ふふ、変なあずにゃん」 梓「」ドキドキドキドキ 紬「唯ちゃん…あれが故意じゃないとしたら…恐ろしい子っ」 澪「…」 梓「…」 律「やっぱり前髪が邪魔で視界が悪いな、これ」 唯「そうだね、ヘアピンつけようかな」 律「あ、そうだ。唯、ヘアピンとカチューシャ交換してみない?」 唯「あはは、面白そうだね、やってみようか」 紬「(なんなの…?話し方まで急に大人っぽく…これが本当の2人の姿なの!?)」テカテカ 律「いたた…」パチッ 唯「んしょっと」 律「あはは、唯、なにそれ~」 唯「なんだよ~りっちゃんこそ新鮮じゃんか」 紬「(!!また雰囲気が変わった…!)」キラキラ 澪「…」 梓「…」 唯「あちゃ…2人ともショートしちゃってるなあ」 律「なんでかな?とりあえず目覚めさせよっか」 紬「(心なしか…2人の性格が入れ替わった感があるわ)」ピコーン 律「ムギも手伝って~」 紬「あ!う、うん!」 唯「あずにゃん、ほら、練習するから起きなっ」 律「澪もほら、起きてよ~」 紬「み、澪ちゃん、梓ちゃん!」チラチラ 紬「(なるほど…あのアイテムが性格を変えてるのかもね)」 澪「はっ…!唯?」 律「違うってば、私だよ、律だよー」 澪「そ、そうか…ってなんでヘアピンを?」 梓「!り、律先輩!」 唯「違うよ、何いってんのさ、あずにゃん!」 梓「え?あ…良く見たら唯先輩でした…。でもなんでカチューシャを?」 唯「へへ、りっちゃんと交換したんだ」 律「そうそう、なんか面白くなってきちゃってさー」 澪「(その割には話し方まで若干変わってたような…気のせいかな)」 梓「(カチューシャした唯先輩…なんだか喋り方まで律先輩ぽくなってたなあ)」 紬「…アリね!」ドーン 律・唯「ん?」 澪「と、とにかく練習するからそれ戻そう!な!」 梓「そ、そうですよ!そうしましょう!」 唯「どしたの?変な2人だな~」 律「まあ、取りあえず戻そっか」 唯「んっ」パチッ 律「よっと」スチャ 紬「おかえりなさーい!」 唯「うむ、今帰った!」 律「はは、なにしてんだ、お前ら」 紬「(2人とも元に戻ったみたい。残念だけど…)」 紬「…やっぱりこれもアリね」 律・唯「ん?」 澪「よ、よし、練習するぞ!」 梓「そ、そうですね!」 澪・梓「(やっと直視できる…)」 律「やっぱカチューシャが一番しっくりくるな!」 唯「私もヘアピンがないと違和感があるよ~」 律「だよな!」 澪「チューニングもokっと…」 律「じゃあいくぞ」 律「…どした?澪、梓」 唯「2人がミスするなんて珍しいね!しかもたくさん!」 澪「ご、ごめんごめん!」 梓「すみません…!」 紬「大丈夫よ、もう1回やろう?」 紬「(完全にやられちゃってるわね…)」 … 律「あはは、やっぱりミスってるな~」 澪「ごめん!ほんとにごめん!」 律「気にすんなって!こんな澪ちゅわんもいいですわよ?」 澪「なっ…!!」カァァ 唯「あずにゃんもまだ少し間違ってたね!」 梓「す、すみません…」 唯「えへへ、落ち込んでるあずにゃんもかーわいいっ」ギュッ 梓「はうっ…!」ドキッ 紬「(ここは天国ですか?)」 律「ムギ、鼻血」 唯「あ、もう外暗くなり始めてる!」 律「んじゃ、帰るか!」 … 律「んじゃ、私達はここで」 澪「また明日な、唯、ムギ、梓」 紬「ばいばい…じゃあ、私もこっちの道だから、またね」 唯「うん、ばいばい!」 梓「おつかれさまです」 紬「またね(もうちょっと見ていたかった…)」 紬「(名残惜しすぎるわ…)」シュン 澪のケース 律「なあ澪、今日はどうしたんだ?」 澪「な、何が?」 律「部活だよ、途中からおかしかったぞ~?」 澪「は、はは…夏ばてかな?」 律「えっ!?なんだよ!無理して部活やってたのかよ!」 澪「え、いや、そういうわけじゃ…!」 律「澪のばか!熱はないのか?」 ピトッ 澪「ふぁ…(律の手がおでこに…)」ドキ 律「熱はない…かな?」 サワッ 澪「ひゃう!(ほっぺたも!?)」キュン 律「なんだか熱いな…やっぱり熱あるのか?」 澪「だ、大丈夫!(律のせいだろ…っ)」カァァ 梓のケース 唯「あずにゃん、悩み事でもあるのー」 梓「へっ?」 唯「なんだか様子が変だったからさ…悩んでるなら相談してね?」 梓「だ、大丈夫です!」 唯「…やっぱり私じゃ頼りにならないよね~…」シュン 梓「ち、違います!そういうことじゃなくて…」 梓「悩み事とかないから大丈夫です!って意味です!」 唯「…ほんとに?」 梓「はい!(やめて!その上目遣いやめて!)」キュン 唯「よかった!」ギュゥ 梓「はう(…反則だよ…)」 澪の家 澪「なんだよー…律の奴」 澪「普段はあんなに騒いでて子供っぽいのに」 澪「なんでカチューシャ外したとたんにクールになるんだよ…」 澪「あれで顔近づけられたら…そりゃドキドキもしちゃうだろ!」 澪「もー!なんで私、こんなに律のこと考えてるんだよ!」 澪「だめだめ!律は小学校からの親友なんだから!」 澪「…変な感情もっちゃだめ」 梓の家 梓「唯先輩の手が…私の顎に」サワ 梓「なんであんなことしたのかな…」 梓「唯先輩は何の気なしにしたんだろうけど」 梓「だめだ…どうしても意識しちゃうよ」 梓「今まではこんなことなかったのに」 梓「私、唯先輩に特別な感情…抱いてるのかな」 梓「…引かれるよね、こんなの」 翌日 律「おはよ、澪」 澪「おはよ…って律!?どうしたんだ?!」 律「ん?なにが?」 澪「か、カチューシャしてないじゃないか!」 律「ああ、珍しく忘れちゃってさ」 律「…おかしい?」 澪「お、おおおかしくない!」 律「そう?よかった。澪が言うなら安心だな」 澪「(どうしよう…ドキドキがおさまってくれないよ…)」 律「…澪?やっぱり体調悪いんじゃない?熱が上がって」スッ 澪「だだ、大丈夫!私用事思い出したから先に学校行くな!」 タタタッ 律「う、うん」 律「…どうしたんだろ、澪?」 …… 憂「お姉ちゃん、そろそろ行こうか?」 唯「うん、今行くよ」 カチャ 憂「カギもかけたし、ガスも止めたっと…あれ?」 憂「お姉ちゃん、今日はヘアピンしてないの?」 唯「ん~?あ、忘れちゃった」 憂「じゃあカギ開けるから、持ってきて?」 唯「大丈夫だよ、憂。一日くらいどうにかなるよ」 憂「そ、そう?」 唯「さ、学校いこっか」 憂「う、うん!(お姉ちゃん…大人っぽくなった?)」 唯「でさ、あずにゃんが動かなくなっちゃってね、大変だったよ~」 唯「ま、可愛いからいいんだけどね」 憂「そうなんだ~(梓ちゃん…わかる、わかるよ)」 教室 唯「おはよう、みんな」 澪「お、おはよう!唯」 律「ん、おはよ、唯」 紬「おはよう~(唯ちゃんも…!?今日は澪ちゃんと梓ちゃん…大変ね)」テカテカ 律「どうした、唯?今日はヘアピンしてないの?」 唯「あはは、ちょっと忘れちゃったんだ」 律「奇遇だな、私も今日は忘れてさ」 唯「りっちゃん、忘れんぼだな~」 律「はは、唯もね」 澪「(律…なんか綺麗だな…はっ!)」 澪「(違う…ギャップがあるから驚いてるだけ。…それだけ!)」 2年生のケース 憂「おはよう!梓ちゃん、純ちゃん」 梓「おはよ~」 純「zzz...」 憂「あはは…純ちゃん今日も寝てる」 梓「昨日は遅くまでゲームしてたんだってさ…」 憂「そうなんだ~…あっ、梓ちゃん」 梓「ん、なに?」 憂「今日、お姉ちゃん…ヘアピンしてないの」 梓「!」 憂「梓ちゃんの気持ち、すごくわかるよ!」 梓「え!?い、いや…そういうわけじゃ」 憂「…がんばるんだよ、梓ちゃん!」 梓「(憂、目が輝いてるよ…)」 …… 紬「(梓ちゃんも澪ちゃんも、恋に落ちそうになってるわ)」 紬「(唯ちゃんやりっちゃんも少なからず2人に好感は抱いているはず…)」 紬「(でもこれは…さすがに踏み切りづらいわよね…女の子同士だもの)」 紬「(だから、私が背中を押してあげなくちゃ)」 紬「(私が守るの!軽音部という名のオアシスを!)」 紬「(さて、どうしよう)」 紬「(あ、今週末に夏祭りがあったはず!)」 紬「よーし」」 … 梓「あ、ムギ先輩からメールだ」 ――――――――――――――― from ムギ先輩 ――――――――――――――― title 今週末、夏祭りに行かない? ――――――――――――――― 本文 私、浴衣を着るのが夢だったの♪ でもね、澪ちゃんとりっちゃんは都合 が悪くてこれないみたい…。 だから唯ちゃんと梓ちゃんの3人で 一緒にお祭り回ろう? ――――――――――――――― … 澪「ん?ムギから?」 ――――――――――――――― from ムギ ――――――――――――――― title お祭りがあるんだって! ――――――――――――――― 本文 ねえねえ、行こう! 唯ちゃんと梓ちゃんは予定が入って いるみたいだから今回はいいって… できたらりっちゃんと澪ちゃんと私で 行きたいなあ~♪ ――――――――――――――― … 紬「(これで予定は大丈夫…と)」 紬「(そして…)」 ――――――――――――――― to 斉藤 ――――――――――――――― title 週末のお祭りなんだけど ――――――――――――――― 本文 斉藤、お疲れ様 唯ちゃんと梓ちゃん、りっちゃんと 澪ちゃんがそれぞれ別行動するの 各ペアにそれぞれ2人ずつ監視を つけて欲しいんだけど、できるかしら もちろんカメラも用意してね♪ ――――――――――――――― 2
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+ マドレーヌヘアピン + 区分 : ヘッドアクセサリー Lv : 4 + 画像 + + レシピ + エッグバター × 1小麦粉 × 1砂糖 × 1 + 属性 + なし(プレーン) + 売値 + 450 サブレ + レア度 + + 説明 + 小麦粉とエッグバターで作った素朴なヘアピン + 画像 + + レシピ + マドレーヌヘアピン(プレーン) × 1ショコラ × 2 + 属性 + なし(ショコラ) + 売値 + 520 サブレ + 説明 + ショコラ風味のマドレーヌヘアピン ■ 作れるレシピ アイテム名 レシピ 区分 売値 一番星カチューシャ マドレーヌヘアピン(プレーン) × 1もみの木クッキー × 1 ヘッド 2000 マドレーヌカチューシャ マドレーヌヘアピン(プレーン) × 4 800 マドレーヌヘアピン(ショコラ) × 4 マドレーヌヘアピン(プレーン) × 2マドレーヌヘアピン(ショコラ) × 2 マドレーヌヘアピン(ショコラ) マドレーヌヘアピン(プレーン) × 1ショコラ × 2 520
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その男達二人はただ野良犬の様に街をさ迷い歩いていた。 その内一人の男は破裂しそうな頭痛に悩まされている。特に今日になってから頭痛が酷くなっていた。 もう一人の男は一部の記憶を失っている。 『もう眠い!寝る!』と、頭痛の男が突然その場で寝始めてから2時間が経った。 もう一人の男は手持ちの拳銃の弾を確認した。 男のそれは重く、ずっしりとしている。 男はマガジンを入れるとそれを強く握りしめる。 『ゲロゲロ』 突然そういう音が聞こえ、拳銃を持った男が振り向く。 そこには寝ている男の口から何かが出ている光景。 それがトイレから手探りで此処まで来た男の最期だった。 【四日目 京都府N本社近辺 0時】 【マイク・ドーソン@ダークシード 死亡確認】 【男@デシャヴ 死亡確認】
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前ページデュッデュワ~ピンク髪 私はルイズ・フランソワーズ・ル・ブランド・ラ・ヴァリエール。この前使い魔品評会ではれぶたと一緒に歌ったよ。 私の歌唱力についてはノーコメントだ。もう一度言う。ノーコメントだ。 突然ですが、私の魔法の属性は虚無っぽいそうです。 最近プラカードのデルやんがよくブルってるので訳を聞いたら「あの相棒のルーンルーンが」とぶるぶるるーんるーん呟いてたのよ。 使い魔とは言うまでもなく我がスーパーベイビースーパースター・はれぶたの事である。 はれぶたのズルパゥワーで実質的に魔法通り越して何でもありの私だが、社会的にはないも同然でそれでは困る。 という事で、学院一光る男・コルベールせんせぇに訊いてみる事にした。冠詞に他意は本当はめちゃくちゃあるけど一応ないぞ。 ともかく、はれぶたのルーンやら動向を観察していたのだから色々掴んでいるだろうという事で、 悪友のキュルケ・性欲と頭髪にゃ因果関係ないと思うぞ・ツェルプストーと実は需要の高いボディ・タバサとそして当事者のはれぶたと 共に、コルベール先生のあばら家、もとい研究室に怒鳴り込んでみた。 当初はのらりくらりと追及をかわした先生だった。だが私の、いっそ髪の毛「錬金」して差し上げますわよとの脅しもとい提案に、 この世の終末でも迫るかのような悲鳴を上げまくり、側頭部を庇いながらようやく語ってくれた。 で、ぶっちゃけた話、はれぶたの胸にあるルーンは始祖ブリミルが従えた第四の使い魔のそれっぽいという事らしい。 「じゃルイズは始祖ブリミルみたいに虚無の属性かもしれないんじゃない?」とはキュルケの弁。 「その可能性は考えました。しかし如何せん虚無が何かすらさっぱり資料が残っていないのです。確信が持てるまでは生徒にぬか喜び させる訳にはいきません」 調査は続けています、申し訳ないと頭を下げるコルベール先生であった。教職って大変なのねぇ。いや、他人事じゃない。 よし、この件は保留だ。 と言いたかったところだが、この件を、通りがかりで秘書のミス・ロングビルというかマチルダさんについ愚痴ってみたところ、 意外な返事が返ってきた。 「あぁ、虚無ですね。そういえばうちのテファが虚無っぽいんですよ」 「にゃんですとー!!」 妹分のテファは四系統のどれにも属さない魔法を使いこなすのだそうな。以前は私と同じように使えもしなかったという。 どういうからくりで魔法が使えるようになったかは謎だが、つまりはテファさんとやらが私と同じ体質の可能性がある訳だ。 魔法だけでなく特に胸。あの爆乳になれる可能性があるって事じゃないですか?そうだよねそうですよね!? 「何だか人生に希望が持ててきました」 ミス・ロングビルが何か言いたそうだったが、まぁいいか。 よってこの件は前向きに保留だ! さて、先程から述べているように、キュルケとはキュルケルイズで呼び合う間柄になった。悪友というか、タバサも入れて 悪事を共有する仲だ。人それを悪友と言う。まんまやん。 例えば、メイドを妾にする非常識万年発情変態貴族紳士・モット伯がシエスタちんを持ち帰りやがったので、皆してモット伯邸に急襲し、 あのオヤジを私の妄想力&はれぶたの能力で必殺・デブショタ・サルガッソーに沈めてシエスタちんを救い上げたり。 ビジュアル的にあまりにおぞましいので詳細は秘すが、敢えて語るなら性癖転換を促す技とだけ述べておこう。少なくとももはやモット伯が 『メイドに』欲情しなくなったのは確実だ。あとマリコルヌという存在が至高らしいと吹き込んでおいた。 ときに、レアというかアレな使い魔ははれぶただけではないと判明した。具体的にはタバサのとこのシルフィードとか。風竜かと 思ったら実は韻竜だった。早い話が人語を喋る竜だ。 何で判ったかって?そりゃ使い魔が自分で喋ったからよ。というか歌ってた。こんな風に。 「きゅっきゅっきゅ~ きの~にーちゃんと寝たときに~ へーんなところにイもはぶごっ!」 どこからともなくエア・ハンマーがぶち当てられてひっくり返ったけどね。変なところに何だ?変なところに何なんだ!? ちなみにはれぶたは隣で振り付けを編み出していた。律儀なぶただ。 そんな緊張感あるのかないのかよく判らない学園生活に、いきなり緊張感がやってきた。アンリエッタ姫殿下がこの魔法学園に 行幸なさるという。学院は上へ下へ右へ左へと大騒ぎになった。しかも通達は当日ときた。酷い話だ。VIPの急な訪問は大変なんだよ。 特に事務関係が。物事は段取りとか準備とかそうポンポン決まるもんじゃないんだよ。どんなに遅くとも1週間前には通達が欲しい。 誰の代弁してんだ私は。 しかして姫殿下はやって来る。我ら一同、正門で整列してお出迎えをせねばなるまい。姫殿下とは幼馴染なんだけど、それはそれ、 これはこれ。 「アンリエッタ姫殿下の、おな~りーぃ!」 衛兵の号令と共に私らは杖を掲げる。視界の奥に我関せずと本を読んでるガリアっ子を認めた気がするが見なかった事にしよう。 魔法衛士隊が操るグリフォンに守られて、白くて前後に超長い馬車「ハマー」が進入してきた。誰だこんな威圧感バキバキのゴツイ馬車 考えたの。 先導するグリフォン隊隊長はよく見ると何とワルド様だった。自慢じゃないが実家同士が決めた私のイケメン婚約者である。 今の今まですっぱりこっきり忘れていたけどね。 昔知り合った頃のワルド様は魔法の使えない私を馬鹿にしなかった。それどころか励ましてくれた。イケメンの鑑のような人物であった。 あとは性的に特殊な趣味の持ち主なら完璧だ。仮になくてもいっそ変えてしまえばいいさ。 つまり何だ、私は既に勝ち組だったんだ。アルビオンの方言で言うとビクトリーだ。光の翼を広げた青白のゴーレムが親指を立てて 応援する幻想を大空に見た気がした。ありがとう何だか知らないけど四本角ゴーレムのヴィクトリー2何とかさん。 突如、轟音というか破壊音が響いた。馬車の扉が吹っ飛んできたのだ。やたら頑丈だった筈の扉は生徒の間に飛び込んで、 マリコルヌに直撃した。幸い犠牲者はいなかったようだ。 私ら生徒教師一同は杖を掲げたまま、あぅ?と一斉に体を傾げてしまう。今私達の心は一つになった。ちなみにデルやんを掲げていた はれぶたは、デルやんを落としてしまった。隣に転がっていた扉がデルやんにぶつかって真っ二つになる。 扉のなくなった馬車からは脚が突き出ていた。ハイヒールを履いた見事な脚線だ。蹴破ったのは女性という事になる。いや該当者は 1名しかいないけど。 一歩一歩踏み締めて降り立った女性の雰囲気を喩えるなら、ド迫力の作風で定評のある人気挿絵作家サルバドーレ・ハラテツオの描く、 怒れるバイヲレンスなお兄さんといったところだ。 今にもサイバービーイングとか言いそうな形相でアンリエッタ姫殿下は学院に降臨した。左手には何とマザリーニ枢機卿を 鷲掴みにして引き摺っている。枢機卿ぐったりしているけど生きてるよね?生きてるよね? 「わ~た~し~寝てないのよー!もう3日~!!」 宮廷随一のヒマ人とも称される姫様が寝られないとは、余程の事態のようだ。 「あんたのせいよマザリーニ!ゲルマニア皇帝に嫁げなんて、あなた何考えてるのよ正気正気正気ィ!?」 まずあなたが正気に戻ってくださいと突っ込みたかったが、寝不足でハイになりまくった人間の判断力に常識的なものを果たして期待 出来るのだろうか?この時点ではそう考えておりました。 姫様は枢機卿の両肩をがっしり掴んで揺すぶりまくって喚きまくっている。枢機卿の首が物凄い勢いで回転していた。姫様、国の屋台骨を 殺す気ですか!? 「おぉ姫殿下、しばし落ち着きなさいませ」 皆が唖然としている中で止めに入ったオールド・オスマンはさすが年長者といったところだ。 が、 「邪魔よ!」 速攻で振り返った姫様がオールド・オスマンの頭と髭を掴むと、 「むふん!」 「おごわ!?」 オールド・オスマンの首を真横に捻じ曲げた。ご老体は一発で崩れた。生きてるよね?生きてるよね? また振り返り、馬車を牽いていたユニコーンの頭を勢い良く挟むと、眼を三角にして睨みつけながら姫様は延々繰言を述べていた。 ユニコーンが脂汗を流す場面を初めて見た。あれだけビビればそのうち一本角が割れて人の顔が現れそうだ。 実は姫様と幼馴染の私としては、姫様は昔からアレだな~と思える節は色々あり過ぎていたが、成長した今となってもやっぱアレだな~ …と思わざるを得ない。 しかも相手はザ・国家権力だから迂闊に諌める訳にもいかない。 諌める立場にないのは衛士隊長のワルド様も同じだった。替わりに、風の魔法で遍在、要は分身を生み出し計5人のワルド様が 姫様の周囲に陣取った。そして外側でどっ引いてる教師生徒一同に向かってキツツキのように頭を下げまくっていた。 これ以上ないくらい憐憫を誘う遍在の使い方だった。管理職がいかに大変か思い知らされたよ。後でワルド様には胃に効く薬を プレゼントするとしよう。 引きつった表情でキュルケが私に話しかけてきた。 「何か…トリステインのお姫様って凄い方なのねルイズ」 「あー…ははは…」 乾いた笑いしか出てきません。 「ル、イ、ズ…!?」 地獄の底から響いてくるようなボイスが聞こえてきた。目の前の国家権力から。 姫様はこちらに振り返った。目が光ってる気がした。そうか人間って頭以外にも光るところあるんだ。 姫様はこちらに向かってくる。きっちり発見されていた。アレですか、サーチアンドデストロイとかそんな物騒な表現ですか。 当然ながら止められる者はいない。何の障害もなく姫様は私の前に立った。私達から同心円状に一斉に人が引いていた。たった今まで 私の傍にいたキュルケも含めて。そりゃ関わりたくないだろう。私もその輪の中に逃げたい。 「そうだわ、私にはルイズがいましたわ。あぁルイズ、私のお友達」 こっち向きながらあっちの世界に向けて語る姫様にまともな会話を期待するのは無理な相談でしょうか始祖ブリミルよ。 「ひ、姫様、お久しぶりです」 「イヤイヤイヤ姫様なんて他人行儀な呼び方!」 立場と状況を考えて叫んで下さい。いやマジで。 「昔のようにアンとかエッタとか!いっそアンリとかリエとかリリアン・ギッシュとかクワシマホーコとかアンダーテイカーとか リオンネッターとかCATシャノンでもいいわ!」 女優はともかくレスラーとカニと傭兵の名前をあだ名にどうぞって示されても、非常に困る。いや突っ込むべきはそこじゃない。 病んデターだ。あなたのあだ名は病んデターに決めた。たった今決めた。私の脳内限定で。 「ルイズは小さかったあの頃からお変わりありませんのね。あぁ素敵な事ですわ、私のルイズ」 残念ながら今日から突っ込み体質に変わりました。主に目の前の国家権力のお陰で。 「楽しかったあの頃を思い出しますわ。あなたと一緒に遊んだあの日々…」 「えぇ、パラパラマンガとか」 つい突っ込みを口に出してしまった。 「パラパラマンガ!そうですわ、カックイイ騎士様を描いた私の傑作ね!今でも大事に保管してありますの!」 そりゃ大事に国家レベルで保管されているでしょう。落書きしたのが始祖の祈祷書なんですから。 「あのー、何かおっしゃりたい事があっていらしたのではないですか?」 あっちの世界で大回転しかけるのも結構だが、そろそろ本題に入って欲しい。そしてさっさとお帰りになって欲しい。 「そうでしたわ私のルイズ!実は私、結婚する事になったのです」 「えーと、ゲルマニア皇帝とですね」 「何故お判りになったのです!あぁ何て聡明なルイズ」 「いえ、皆知ってます」 「まぁ!魔法学院の方々は情報に聡い方が揃っておいでですのね!」 あなたさっきからウマ相手に延々そう愚痴ってましたやん。 「結婚といっても実はアルビオン王家を潰しに掛かっている逆賊レコン・キスタを抑える為のものなのです」 つまりは同盟だ。軍事的なものも含んでいるだろう。まぁ政略結婚は王家の義務だから議論の余地はない。こんなのを嫁にする ゲルマニア皇帝アルブレヒト三世陛下が不憫に思えてきた。 実はさっきからずっと、姫様改め病んデターに抱きつかれたまま会話を続けている。胸に頬擦りまでしてくる始末だ。逃げられません。 「あぁ!駄目ですわ!あなたにこんな事頼めません!でも決めました。やはりあなたにお願いするわ」 出来れば社会的に可能な範囲でお願いしたい。昔やらされた嫌味たらしい女官の部屋を爆破とかそんな方面ではなく。 「実は私、心に決めた人がいるのです」 唐突に何言い出すのかと思ったが、不倫になりかねない話なのでただ事ではない。というか病んデターにロックオンされていた犠牲者が 私以外にもいた事実におでれーた。 「それはアルビオンのウェールズ殿下なのです。あぁウェールズ私のウェールズ」 今戦火的な意味でホットな国の王子様というか病んデターの従兄が犠牲者であったか。 「実はそのウェールズと恋文を交わしていたのです。愛を始祖の名で誓っていますのあぁ私のウェールズ」 つまり結婚宣言をした証拠がバッチリ残ったラブレターと。 「それ、物凄~くマズいですね?」 「えぇ、物凄~くマズいのです。手紙がレコン・キスタに渡れば間違いなくバクロされてしまいます。そうなれば結婚はおしまいです。 本当はちょっと嬉しいけど同盟がなかった事になるからやっぱりマズいのです」 始祖ブリミルの名でやっちまっては、それウッソ~…なんて言えない。超罰当たりですから。いっそシソの葉にでも誓っておけば、 こんなややこし~ぃ事にはならなかったのに。 「ですから私のルイズ、私のウェールズに会って恋文を取り戻してください!」 あぁ、そう来たか。ずっと落ち着いた状況で言われたなら、たとえ火の中だろうと水の中だろうと男風呂の中だろうと 謹んで行かせて頂きますくらいは言えたかもしれない。だがこれではどうしても引く。 「あの、そういう荒事なら魔法衛士隊とかの役目なんじゃないでしょうか?」 「いえ無理無理無理無理無理なのよ!今宮廷にはレコン・キスタに与する輩で溢れぼっくりなのよ!リッシュモンとワルドが レコン・キスタの間諜と話してるのも見たわ!」 「ひひ姫様今さらっとやばい具体名出しませんでした!?」 「だーか~ら!姫様じゃなくて!アンリとかリエとかリリアン・ギッシュとかクワシマホーコとかアンダーテイカーとかリオンネッターとか キャット・シャノンとかアンドーモモフクとかアビタニレイジとか!」 あだ名の候補に偉人と奇人が加わった。あなた自分を何だと思ってるんですかという突っ込みは置いといて、さらっとやばい具体名の 当事者であるワルド様を見たら、 …青い顔をしてました。図星ですか、図星ですね。 どの道逃げ道はありません。ここはもう腹を括ろう。 「…謹んでお受けいたします」 「ありがとう私のルイズ!あなたは最高のお友達だわ!」 ていうかあなた私以外友達いないやん。 「この書簡をと水の指輪を私のウェールズに渡してください。私のウェールズ様へ向けた証明書です。秘密の任務をお願いします。 あなたは希望なのです。アルビオンの方言で言うとフリーダムなのです私のルイズ」 「希望はアルビオンの方言で言うとホープです」 大空に10枚の羽根を背負った白黒のゴーレムが大股開きで決めていた。すみません今ちょっと引っ込んでてください何だか知らないけど フリーダム何とかさん。 それはそれとして、公衆の面前でここまでおおっぴらにでかでかと語られる「秘密」の任務もちょっとないだろう。 姫様は指にはめた指輪を抜き、スカートの下から封入りの書簡を抜いて、その2つを私に差し向けた。実に用意がいい。 いやそれよりも、その書簡が妙に生暖かいしで、物理的な意味で扱いに困る。しかも私の頬に押し当てられてる。 しかもかの権力の権化は頬が上気しまくってて息が荒い。 一瞬の隙を狙って拘束から抜け出し、書簡をむしり取ると高速でダッシュ!して距離を取った。今はもうこの場を逃げる事ばかり 考えてしまう。 「あぁ駄目よ私のルイズ。折角だから親交を暖めましょう!」 病んデターの両手の指が恐ろしく艶かしくくねりまくっている。まな板ショーか?まな板ショーやる気か!? 「いかん!早く眠りの鐘を!」 さすがにここに来てようやくワルド様が止めに動いた。たーすーけーてー! 眠りの鐘が発動した。国家権力の頭上に間抜けな金属音が響き渡る。直接落ちてきたのだ。…ていうかそれ金だらい。 アレですか。はれぶた・ザ・ワールドの影響ですね。周りの皆様、眠りの鐘がすり変わった事に気付きもしません。 病んデターはふらつきながら馬車に戻り、水差しを取り出した後、実に優雅に飲み干し、実に実に優雅に倒れた。 かくして病んデターはアンリエッタ姫殿下へと戻られた。 「と、トリステインの姫様って、凄い方なのね。違う意味で」 キュルケの呆れ顔に応えるには勇気がいった。 「いえ、本当は姫殿下は見目麗しい方なのよ。黙っていれば」 すかさず金髪アフロのギーシュが何故かフォローする。 「そうだよ、姫殿下は本当は美しい方なんだ。黙っていれば」 微妙な雰囲気とはこの事でしょうか。 そんなこんなで、あっという間に秘密の任務の実行部隊が編成された。そして学院の正門では実行部隊と見送りの野次馬が集まっている。 「頑~張~れよ~!秘密の任務を成功させるんだぞ~!」 そんな声援が聞こえてくる。しかも横断幕まで用意する始末だ。どの辺が秘密だ、と突っ込む気ももはや失せた。 「はーい、皆さん整列ー」 「「「はーい」」」 ミス・ロングビルが手を叩きながら実行部隊を統括してくれる。一度「はーい」で皆の注意を惹いてから本題を切り出す手腕はさすがだ。 ここでメンバーを整理しよう。まず、直接依頼を受けた私、ルイズ。当然はれぶたも一緒だ。アルビオンに詳しくてというか出身の引率者 ミス・ロングビル。超速い使い魔を擁するタバサ。運転手は君だ。腕っ節の強い火の属性のキュルケ。本当は「面白そうだから」だとさ。 そして何でお前がいるアフロのギーシュ。見目麗しい姫様の云々言ってたがよく判らん。ただ軍人の息子という肩書きと本人の実力は 関係ないぞ。 そのアフロ野郎はモンモランシーと別れの挨拶を交わしていた。いちゃいちゃしやがってこの野郎ども。 「無事に帰ってきてねギーシュ。私たちの子供のためにも」 今凄く聞き捨てならない事を聞いた気がするが、全力で無視する。 「せんせー、全員揃いましたー」 キュルケが報告する。ミス・ロングビルは秘書であって教師じゃないんだけど、何故かついそう呼んでしまう。能力的に いっそ教職に転職してもいいんじゃないか?寧ろ美味しくないか?とは学園中の生徒が概ね一致する見解だったりする。 そういやテファさんのいる隠れ里では孤児をわんさか集めて養っていたのよね。子供の扱いはお手の物という訳か。 「そういえば…魔法衛士隊の隊長さん、捕まったそうね?」 「まぁ、そうでしょーね…」 キュルケの世間話に、苦笑いで返すしかない。 そうなのだ。ワルド様はあの後逮捕されてしまったのだ。言うまでもなく国家反逆罪だ。しかもあの眠りの鐘というか金だらいを 姫様に直撃させた事が、姫様へのテロと受け取られたらしい。酷いものだ。あの場面に限って言えば、衛士隊としての職務を果たしたに 過ぎないというのに。 疑わしいからそれっぽい容疑も付けちゃおうっていう事なのだろう。レコン・キスタに与する連中がスケープゴウトにしたとも 囁かれている。逆説的だが、そりゃこんな国に仕えてられるかー、てなるよなぁ。 さようならワルド様、マイイケメン婚約者。今頃杖もベルトも取り上げられて、牢屋で臭い飯を食ってる事だろうなぁ。 ついでに婚約者の件を周りに語りそびれたお陰で、「男殺し」のルイズなんてふざけた二つ名に拍車を掛ける事だけはなかった。 「それでは皆さん、シルフィードに乗ってくださーい」 5人&1匹乗れるんか?と疑問も持ったが、人間何とかなるようだ。韻竜だけど。 そして秘密の御一行は魔法学院を飛び立った。きゅいきゅい、もといシルフィードでアルビオンまでひとっ飛びだ。いや、ルートの 途上にあるラ・ロシェール辺りで休憩を兼ねた情報収集をすべきだとはミス・ロングビルの弁。魔法学園ってぶっちゃけ田舎だから 情報に疎いんです。 道中、はれぶたは踊り、シルフィードが歌う。 「きゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅっ、とぉっとこ~回すよゲンゴロー、滑車を~回すよゲンゴロー だ~い好きなのは~ オ~ジサマのタレうごぎゃぼ!」 哀れきゅいきゅいは、タバサに杖のフルスイングでぶん殴られた。渾身の一撃だ。お陰で墜落しかけて、死ぬかと思った。ていうか ゲンゴローって誰だ?オジサマの何なんだ~! 次回予告 今そこにいる丸顔 今そこにいる丸顔 前ページデュッデュワ~ピンク髪